○エンパワーメントとは
個人や集団が自らの生活への統御感を獲得し、組織的、社会的、構造に
外郭的な影響を与えるようになることであると定義されます。
エンパワーメントの考え方は大きな広がりを見せ
「保健医療福祉」「教育」「企業」などでも用いられています。
20世紀を代表するブラジルの教育思想家であるパウロ・フレイレ氏の提唱により
社会学的な意味で用いられるようになり、ラテンアメリカを始めとした
世界の先住民運動や女性運動、あるいは広義の市民運動などの場面で用いられ
実践されるようになった概念です。
障害の分野で用いられるようになったのは、ジャスティン・ダート氏が米国において
「障害者の権利とエンパワーメントに関する調査委員会」を
設けた頃からであるといわれています。
保健医療福祉、教育、企業活動などにおけるエンパワーメントには、
人は誰もが素晴らしい力を持って生まれ、生涯にわたり
その素晴らしい力を発揮し続けることができるという前提があります。
実践では、一人ひとりが本来持っている素晴らしい潜在力を湧きあがらせ、顕在化させて、
活動を通して人々の生活や社会の発展のために生かしていきます。
また企業などの集団では、社員一人ひとりに潜んでいる活力や能力を上手に引き出し、
この力を社員の成長や会社の発展に結び付けるエネルギーとします。
これが組織と集団、そして人に求められるエンパワーメントです。
3つの種類があり、
セルフ・エンパワーメント(自分力エンパワーメント)
ピア・エンパワーメント(仲間力エンパワーメント)
コミュニティ・エンパワーメント(組織力、地域力エンパワーメント)
これらを組み合わせて使うことが実現に有効でありエンパワーメント相乗モデルといいます。