障碍者雇用への取り組み

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障碍者雇用の取り組み 第2回

ディーピーティー株式会社

ディーピーティー株式会社対談の様子

気負わず、落ち着いて、考えすぎないことが大切。

「一年前の自分と比べて…」

就労移行支援事業所「障碍者ITカレッジ愛西」を9ヶ月間利用し面接後、ディーピーティー株式会社に就職したYさん。今回は、就職して間もないYさんと、採用担当の西尾さんにお話を伺いたいと思います。

― まずは採用担当の西尾さんにご質問いたします。障碍者雇用のきっかけは?

西尾 始まりは、会社として出来る社会貢献は何か?という事から障碍者雇用の取り組みをした事がきっかけです。また、微力ながら児童養護施設の支援活動もさせて頂いています。

― 障碍者雇用で苦労する点は?

西尾 もちろん長く活躍して頂きたい為、一人一人の得意・不得意分野を見分ける事が必要ですが、面接時だけで判断するのが難しい部分があることです。どれだけ面接時にコミュニケーションをとれるかが重要ですね。

― 採用する時のポイントは?

西尾 面接時の受け答えはとても大事ですね。質問は、あえて、皆さんに同じ質問をする場合が多く、そこできちんとした回答と意欲を持っている方はとても好印象ですね。今回、Y君には「総務という業務とは、どんな事をする所ですか?」などを質問しました。それに対し適切な答えが返ってきた事も、採用につながりました。あと、彼はすごく落ち着いていて、面接時にしっかりと受け答えをしてくれましたね。

― Yさんはその時、何と答えましたか?

Yさん 確か・・・「会社全体を把握して、会社にとっては、なくてはならない存在」と答えた覚えがあります。

― 今は何人の障碍者の方が働かれていますか?

西尾 会社全体では、八名の方が働いています。そのうち本社勤務者が五名、その中でも総務課に於いては、課員十名に対し、四名の方が活躍されています。精神障碍の方が三名、身体障碍の方が一名です。

― その方々はどのような仕事をされていますか?

西尾 人それぞれですね。例えば聴覚に障碍のお持ちの方は、電話応対以外のデータ入力などの業務をされてますし、得意・不得意分野によって、業務を分担しています。Y君についても、今何が適しているのか、色々チャレンジしてもらっている最中でして、彼が活躍できるステージをこれから探していく段階です。

― 障碍者を雇用してよかった点は?

西尾 二年前に採用した精神障碍の方で、当時は出勤もままならなかった方が、今では「障害者手帳を返したい」と言っているくらい、大きく成長した姿を見たときは、やっていて良かったと思います。

― では、障碍者を雇用して苦労された点は?

西尾 今までの生活の中で、一般社会との壁を感じている方が多いので、まずは誤解を解いて、心の扉を開けてもらうところですかね。それが開かないと次に進めないので。また、扉を開けてもらうにも、人それぞれのポイントがあるので、それを見つけ出さなければならない点ですね。

― 採用された障碍者の方に心がけている事はありますか?

西尾 早く環境に慣れて頂きたいので、席の配置から気を遣いますね。あとは、その方の適性業務が何か、活躍できるのはどんな仕事かを常に考えております。

DPT(株)に就職した今、過去を振り返って・・・。

― Yさんの今の勤務時間は?

Yさん 午前十時から午後五時までの六時間勤務です。

― Yさんは今、パート勤務で六時間労働ですが、他の障碍者の方の勤務時間も配慮されていますか?

西尾 そうですね。総務部総務課に於いては、今のところ皆さんフルタイムではなく、時短勤務で働かれています。時間はそれぞれで、通勤の混雑が得意でない方もいらっしゃるので、そういった方はその時間帯を避ける方法で勤務して頂いています。

― Yさんは、今どんな業務をしていますか?

Yさん 今は大量にあるPDFファイルをワードファイルに置き換える作業などをしています。

― 仕事や周りの方はどうですか?

Yさん まだ入社して日が浅いので周囲のことは解りませんが、与えられた仕事は完成を目指して没頭できる環境です。

― 以前、Yさんは就労移行支援事業所「障碍者ITカレッジ愛西」に通われていましたが、そこへ行く前のご自分はどうでしたか?

Yさん 半年以上空白があるのですが、その前少し働いていた所で、統合失調症がひどくなり、治療に専念していました。だいぶ良くなったところで「ITカレッジ愛西」に通うようになりました。

― 「障碍者ITカレッジ愛西」に通い初めてからは、どんな毎日でしたか?学んだ事はどんな事ですか?

Yさん 病気の症状はあまり出ませんでしたので、いろいろと勉強していました。例えば、オフィス系ソフトの資格を取ったり、イラストレーターや、ドリームウィーバーや、WEB制作等です。また、企業への面接の前に、模擬面接もしてもらいました。そこで「目を合わせて話しましょう」と、指導されて、その後に活かす事も出来ました。

― DPT(株)さん以外も面接されたのですか?

Yさん そうですね。直前に面接に行った企業が不採用になり、正直、少しやる気をなくしていた時の面接でした。気負いすぎないその時の状態が、もしかしたら良かったのかもしれません。

― 一年前の自分と比べるとどうですか?

Yさん 一年前ですと、まだ家にいて、統合失調症もひどかった時ですが、今は改善されて、とても気が楽になっています。もうすこしコミュニケーションがとれるといいのですが・・・。

― 最後に今、再出発したいと思っている障碍者の皆さんに一言お願いいたします。

Yさん あまり気負わないのがいいかもしれません。気負うと面接等で言葉につまったりするので。あと、面接でダメでも、落ち込みすぎず、考えすぎず、次へチャレンジした方が良いと思います。

第11回 「M.I.E」を多くの人に手に取っていただき、良さを知ってもらいたいです。


第10回 就労移行支援を利用すると意識が変わる!


第9回 三重県障がい者雇用促進企業ネットワーク


第8回 苦手なことが出来た時、喜びは倍以上になる


第7回 企業の障がい者雇用の門は、大きく開いています!


第6回 行政も福祉も病院も連携をもって繋がり、地域で動いていきたい。


第5回 これからの福祉と求められる就労支援


第4回 様々な方に働く場所を提供する事が国や社会への恩返し!


第3回 とにかく自分で、こうしたい、あぁしたいと気持ちを持つこと。


第2回 気負わず、落ち着いて、考え過ぎないことが大切。


第1回 あきらめないで!まずは外に出ることから。「僕でも出来ました!」


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